為替の動向 5/23
1)先週の主な動き(週間レンジ:135.68 - 138.75円)
週初、「5月ニューヨーク連銀 製造業景気指数 (以下、NY連銀指数)」の大幅悪化を受けドル売り・円買いが優勢となる場面や、米国の「 4月小売売上高」「債務上限問題」の行方に注目が集まり、様子見ムードが強まる場面がみられた。その後、米個人消費の底堅さが確認され、「米債務上限問題」の与野党合意に向けた期待が広がると、ドル円は137.00 円を突破。更に、市場予想に比し 良好な米経済指標の結果 や FRB高官のタカ派発言を受け「6月FOMCでの追加利上げ観測」が高まると、138.75円 (年初来高値) まで続伸した。週末、「債務上限問題」の交渉を 共和党が 一時 離脱したことが報じられ、また、パウエルFRB議長がワシントンで開かれた会合で「利上げ停止」の可能性を示唆すると、ドル売り・円買いが優勢となり、NY終値137.90-138.00円で越週した。あと、先週は 米長期金利が 週を通して右肩上がりで上昇傾向だった。
2)今週の注目ポイント
「米債務上限問題」の行方
上限引き上げへの期待が高まれば、ドル円は140円を目指す展開、一方、与野党の交渉が難航するようなら135円付近までの下落もあり得ると予想。
5月2-3日開催FOMCの議事要旨
先週末、パウエル議長は「6月13-14日FOMCでの利上げ停止の可能性」を示唆したが、内容がタカ派的ならドルが買われそう。6月FOMCを控え、政策方針に関する 何らかのヒントが出てくるか注目!
FRB高官達の発言
スケジュールについては、以下3)主な経済指標・イベント等P.2でご確認ください
「金融不安」や「米地銀問題」
引き続き、関連するヘッドラインに要注意!
イエレン財務長官は、18日に開かれた銀行トップとの会合で『一連の銀行破綻を受け、一段の銀行合併が必要になる可能性がある。』と述べていた。
◇注目の米経済指標
⋆ 5月 PCEデフレータ(26日予定)
https://fx.minkabu.jp/indicators/US-PCE
FRBが重要視する「PCEコアデフレータ」の前年同月比 は、4.5%と予想されている。結果が市場予想を上回ると、ドルが買われそう。