ETFとは
- ETF
- 投資信託
ETF(イー・ティー・エフ)とは、Exchange Traded Fundの略称で、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX(トピックス))といった株価指数や商品価格、商品指数に連動する運用成果をめざす投資信託のことをいいます。
ETFは、取引所等で売買ができるため、「(取引時間中は)いつでも売買できる」、「価格がわかりやすい」といった特徴があります
インデックス型投資信託と似ているところもありますが、指値注文や成行注文により売買される点や、信用取引ができる点が異なります。
東証には、200銘柄以上のETFが上場しています。
ETFは、当初は日本株を対象として始まりましたが、次第に種類が増え、現在、国内株式指数に連動するETF以外にも、外国株式、債券、REIT、コモティティなど、さまざまなものがあります。
ETFは、従来、株価指数に単純に連動するわかりやすい商品が大半でした。しかし、
ただし、最近、、次第に種類が増え、現在、国内株式指数に連動するETF以外にも、外国株式、債券、REIT、コモティティを対象とするものや、レバレッジ指数・インバース指数、海外の指数・指標に連動する商品など、さまざまなETFが登場しています。
1.ETFの種類
ETFの対象としては主に以下のものがあります。代表的な株価指数や市場別、業種別などの指数に連動するものや、国債や特定の商品の指数に連動するものなどがあります。
- 国内株式
- 外国株式
- 債券
- REIT
- 商品
- レバレッジ型・インバース型
- エンハンスト型
2.ETFと投資信託の違い
ETFは、投資信託と似ていますが、以下の点が異なります。
・上場しているため株式と同様にリアルタイムで売買できます。
・ETFは、投資信託に比べて信託報酬が安い傾向があります。そのため、長期保有をする場合には同じパフォーマンスでも手数料控除後の利回りにはかなり差が出てきます。そのため、長期保有する場合にはETFがおすすめです。
・ETFは投資信託と違い、口数単位での購入が原則なため、株式よりは少額で始めることができますが、100円からでも購入できる投資信託と比べると最低購入金額は高くなります。
・投資信託は「毎月〇円ずつ買いたい」というように金額を指定することが可能であり、積立投資に向いていますが、ETFではこのような指定をすることができません。
3.ETFのリスク
ETFには様々なものがあるため、個人投資家にとっては、連動する指数・指標がわかりにくいものもや、レバレッジ型・インバース型など値動きが大きくリスクが高いものもあります。また、コモディティ(商品)先物指数を対象とするETFについては、原資産であるコモディティ価格(現物価格)には1日の値幅制限がない一方、ETFの価格には値幅制限があることから、相場急変時にETFの価格が原資産の価格と連動しないケースが生じる可能性があります。
4.ETFの買い方
ETFは、証券会社等を通じて株式と同じように売買することができます。
売買の注文についても、通常の株式と異なるルールはありません。購入したい銘柄、銘柄コード、売買単位(口数)を指定した上で、成行(なりゆき)注文か指値(さしね)注文かを選択します。取引には、各証券会社が定めた売買委託手数料がかかります。
5.ETFの分配金
ETFは、株式の配当や債券のクーポン(利息)などを分配金として投資家に支払うのが一般的です。もっとも、運用状況や、商品によっては分配金が支払われない場合もあります。ETFの分配金の支払タイミングは、年1回や年2回の場合が多いですが、年4回や年6回といった銘柄もあります。
日本取引所グループのウェブサイトには、「1口当たりの分配金」「分配金支払基準日(決算日)」「分配金利回り」などが表示されています。
ETFの分配金を受け取るためには、権利付最終日(配当基準日を入れて4営業日前の引け)までに、そのETF銘柄を保有している必要があります。
6.レバレッジ型・インバース型ETF
レバレッジ型・インバース型ETFは、指数・指標の値動きのレバレッジ倍(又はマイナスのレバレッジ倍)の値動きを日次(1日)で達成するように運用されているETFです。例えば、日経平均株価の日々の値動きの2倍の値動きを目指すレバレッジ型ETF は、日経平均株価が1%上昇した日は、2%の上昇になることを目標に運用されます。その意味で、レバレッジ型・インバース型ETFは、リターンも高いですがリスクも高い金融商品と言えます。
なお、日次ではなく2日以上の運用期間で見た場合には、レバレッジ型・インバース型ETFの価格は、参照する指数・指標の価格のレバレッジ倍にならない可能性があるので注意が必要です。
レバレッジ型・インバース型 ETF は、主に短期売買によって利益を得ることを目的とした商品であり、個人投資家が中・長期の資産形成を目的としてレバレッジ型・インバース型ETFに投資対象とするには向いていないといえます。