REITとは
- REIT
- 投資信託
- 不動産投資信託
REITとは、「Real Estate Investment Trust:不動産投資信託」の略称で、マンションやオフィスビルなどの不動産に投資して主に賃料収入を投資家に配当する仕組みの投資信託のことをいいます。日本の取引所で取引されるREITは、頭にJをつけてJ−REIT(ジェイ・リート)と呼ばれています。
不動産は、投資対象として一般的ですが、REITはそれを小口化することで個人投資家に買いやすくしたものといえます。また、投資対象の不動産もオフィス、商業施設、住居、ホテル、物流施設など多種多様なものがあり、個人投資家一人では買うことが難しい物件に対しても投資することができます。
不動産投資信託は、実質的に不動産に投資するものですので、株式投資信託や公社債投資信託とは違う以下のリスクがあります。
・不動産の賃料収入の低下によって利回りが低下し、当初予想の利回りを確保できないリスク
・金利が上昇した場合、借入金の多いREITでは利払い負担が増え、利回りが低下するリスク
・地震などビルの損壊により分配金や価格が低下するリスク
他方で、メリットとしては、不動産に投資するため、比較的安定したリターンを得ることができるというメリットがあります。また、J-REITの場合は、収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからず、収益がほぼそのまま分配金として支払われます。そのため、一般の株式などに比べると、投資家への配当利回りは高いくなるといえます。
REITには大きく分けて、「特化型」「複合型」「総合型」という3つの種類があります。
「特化型」とは、特定の収益不動産に集中して投資するタイプのREITです。オフィスビルならオフィスビルのみ、商業施設なら商業施設のみに絞って投資を行います。
「複合型」とは、2種類の収益不動産に対して投資するタイプのREITです。オフィスビルとホテル、オフィスビルと住居など、用途の異なる不動産を組み合わせて運用することでリスクを分散します。
「総合型」とは、3種類以上の収益不動産を組み合わせながら分散投資するタイプのREITです。用途の異なるさまざまな不動産を保有することでバランスを保ち、リスクを分散させます。
REITの投資対象となる不動産としては、オフィス、商業施設、住居、ホテル、物流施設などがあります。
1.REITの買い方
REITのうち、J-REITの買い方には大きく分けて3つの方法があります。
① JREITの個別銘柄を買う。
② JREITのETFを買う
③ JREITの投資信託を買う。
① JREITの個別銘柄を買う。
東京証券取引所には、2019年10月末現在で63銘柄のJリートが上場しており、これらのJリートの個別銘柄を選んで買う方法です。
② JREITのETFを買う
証券取引所に上場している金融商品「JリートETF(上場投資信託)」を買う方法です。JリートETFは、Jリート全体の平均の値動き(指数)に連動し、平均の配当利回りを得られる商品です。
③ JREITの投資信託を買う
「Jリート投資信託(投信)」は、運用会社が選定したJリートの銘柄で構成される投資信託を買う方法です。運用会社というプロが選別したJリートの個別銘柄を投資信託を通じて間接的に購入することになり、投資信託のメリット・デメリットが反映されます(分散投資のメリット・コスト発生のデメリット等)。
2.REITの手数料・費用
J-REITを取引するにあたっては、証券会社に口座を開設し、証券会社を通じて証券取引所で売買を行います。
J-REITの売買を行う際には、証券会社に「株式売買手数料」を支払う必要があります。この手数料は、各証券会社によって異なります。
3.REITの分配金
REITの決算が行われる際に投資家に対して支払われるお金を「分配金」といいます。株式における配当と同種類のものです。
J-REITの場合、年に2回決算を行うことが多いです。その場合、運用が順調であれば年に2回分配金を受け取れることになります。
J-REITの場合は、収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たせば、実質的に法人税がかからず、収益がほぼそのまま分配金として支払われます。そのため、J-REITは、一般の株式などに比べると、投資家に高い分配金が支払われる金融商品といえます。
4.REITの税金
REITの分配金や用途益に対する税金は、上場株式などと同様に税率は20.315%((所得税15.315%、住民税5%)となっています。特定口座の対象となっていますが、確定申告により損益通算も可能です。